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妖星は闇に瞬く 金椛国春秋⑦(篠原悠希)の感想/ブログ

妖星は闇に瞬く 金椛国春秋⑦(篠原悠希)の感想/ブログ

こんにちは、ゆーです。

今回は、妖星は闇に瞬く 金椛国春秋(篠原悠希)の概要と感想をご紹介します。

 

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本の概要

タイトル妖星は闇に瞬く 金椛国春秋
著者篠原悠希
発売日2019年07月24日

 

 

あらすじと物語の紹介

この展開は予測不可能!!手に汗握る傑作中華ファンタジー!


死の砂漠から金椛帝都への帰路で、
仲間の裏切りにあい、新興の戴雲国に囚われてしまった星遊圭(せい ゆうけい)。
命の危機を脱し、帝都へ戻る方法を探すが、言葉も通じず四苦八苦。
しかし少年王の教育係となり、母妃の奇病を治したことで道が開ける。
ところが金椛国と敵対する大国・朔露の使者が、
戴雲国に味方につけと迫ってきて事態は一変。
一方、辺境の地で役人を務める宦官の玄月にも不穏な気配が……。
傑作中華ファンタジー、劇的展開!

 

『妖星は闇に瞬く』は、金椛国で生き抜く少年を描く中華風ファンタジー『金椛国春秋』シリーズの第7巻。

 

読書記録

  • 読了日:2025年11月1日(土)

 

感想

激動の展開が続く第7巻。

それぞれ別の場所で奮闘する遊圭、明々、玄月、陽元の目線で物語が展開されます。

 

主な問題は、3つ。

  • 遊圭の戴雲国の脱出
  • 玄月の慈仙が張った罠からの脱出
  • 明々と遊圭の再会

 

まず、遊圭の脱出問題については、遊圭が持つ医学の知識で道が開けました。

まるで後宮の中にいるときに道を切り開いたときのように医学の知識をもう一度持ち出して、遊圭自身でなんとか窮地を切り抜けて行く様子は見ていて気持ちが良かった。

まだ幼い少年王との交流もなんだか心の温まるもので、見ていてワクワクするシーンでしたね!

 

一方窮地に立たされた玄月。陽元が激怒し、玲玉が体調を崩して倒れるほどの衝撃を与えた慈仙の誤報。

その罠の張り方も巧妙で、玄月がここまで物理的に危険な状態になったのはシリーズ通して初めてのことだと思います。

その窮地を脱したのは、玄月自身にとっては不本意なやり方で結ばれたルーシャンとの”兄弟”の絆。それと、後宮内にいる玄月の想い人”小月”の存在でした。

 

今まで何度も匂わせられていた”小月”本人がここで登場するとは驚きでしたね。

しかも想像以上に玄月とツーカーのようですし、背景が非常に気になるところ。

今作では玄月と小月の関係はそれ以上深くは触れられなかったので、次回以降に期待です。

 

そして明々の行動力。

遊圭が生きている、と分かってからの行動力は凄まじいもので、砂漠を越えて旅するほどの胆力も見せてくれました。

シリーズ最初から力強い明々が好きでしたが、今回の行動を経て更に好きになりましたね…!

 

最終的になんとか窮地を脱した遊圭と玄月が無事再会。

明々とも再会できてひとまずハッピーエンド!と思いきや、もたらされたのは敗戦の一報。

ルーシャンのもとにも不穏な影が現れ、再び物語は大きく動き出します。

この後の展開も更に楽しみになりましたね。

 

印象に残ったポイント

遊圭の成長

前作第六巻から言い続けていることですが、遊圭の成長が著しいんですよね…!

シリーズ通して徐々に大きくなっていく様子が描かれていますが、特に今作の戴雲国から敵陣に乗り込むまでの一幕では、明らかに今までの遊圭と一線を画する姿が何度も見受けられました。

 

先々を考えて、自身は異国に残り玄月のために胡娘を自国に返す判断だったり。

その後少年王と異国の言葉でなんとかコミュニケーションを取り、信頼を勝ち得る姿だったり。

挙げ句、危険と分かっていつつ敵陣に乗り込み、そこで得た情報を得て戦略を立てて伝える手立てを設けたり。

 

元々遊圭自身が秀才である、という要素も大いに絡んでいるのだとは思いますが、それ以上に”経験が人を変える”というのはこういうことだなと思い知らされる部分だなと思います。

 

といいつつ個人的にはこんな命のやり取りや綱渡りをやりたいわけでは全く無いのですが(笑)、力量不足だ、うまくいかない、出来ない、と今は感じていることでも、経験を経ることで人並み以上になることもあるのかもしれない、と信じたいなと思わされましたね。

 

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